鳩時計ほか入荷

手塚時計製の鳩時計です。昭和20年台の製品です。機械式の鳩時計としては初期のものになります。木製の鳩が定時に出てくるのですが、吹子(ふいご)で空気を送ってポッポと鳴く仕様になっています。古い鳩時計で鳩が鳴かないというのは、吹子が壊れているんですね。今回も2階の井上ボンボン堂の修理を経て無事に蘇りました。オーバーホール済み。鳩の写真がブレているのでお分かりかと思いますが、非常に俊敏な動きとともにせっかちな鳴き声。しかも三十分おき。

文字盤には密かにPOPPOの文字。ローマ数字表記というのも珍しいです。3を超えるともう読めません。機械式ですからゼンマイを巻かなければならないのですが、この時計は1日巻。つまり毎日巻かなければなりません。乳牛の乳房のようなロングな松ぼっくりが分銅になっていますので、ゆっくりと鎖を引き上げるのです。毎朝、淹れたてのコーヒーでも飲みながら優雅に巻き上げてください。

 

 

島津製作所の電子天秤。精密はかりです。小数第二位まで正確に測ることができます。最大計測重量は330g。私も料理用にタニタの秤を持っていますが、小数点以下はチラチラと値が定まらず使いづらいのです。島津製作所ともなれば、ピッタリと微動だにせず。写真の釘も17.46g 。

昔、製菓学校に入学したてのころに先生がおっしゃっていたことがとても心に残っています。「料理は味付けやなんだと個人の裁量が重要視されることがあるが、製菓は違う。とにかく一に計量、二に計量。1gたりとも疎かにすることなく正確に計量せよ。」巷でバターを練り込んだケーキをパウンドケーキと呼びますが、正確には材料4つ(卵、粉、砂糖、バター)が全て1パウンド(453.592g)つまり同量であるケーキのことを指します。音楽を学ぶ人がまずクラシックを学ぶように、お菓子の世界でもクラシックは大事なのです。

 

 

白磁の乳鉢と乳棒。精密秤があれば微粉末の配合も簡単に。

 

 

ウチダとライオンの穴パンチ3種。ぜひあなたの穴パンチコレクションに加えて下さい。